元伊勢籠神社は丹後一の宮として、丹後で最も格の高い古社。高欄にある五色の座玉は、伊勢神宮と籠神社でしか見られない。本殿は伊勢神宮と同じ、唯一神明造り。
大陸からの文化や技術を受け入れる表玄関だった日本海沿岸では、力のある海人族(あまぞく)が地域の礎となり隆盛を極めた。中でもここ丹後半島は、造船、製鉄などが盛んな最先端の都市で海部(あまべ)氏が司り、大和朝廷にも大きな影響を与えたという。『籠神社に伝わる海部氏系図によると、四代目の倭宿祢命(やまとすくねのみこと)は丹後で生まれ、大和朝廷に入ったと記されています』と籠神社の海部穀成禰宜。
食を司る豊受大神は、もともと現在の籠神社奥宮となっている眞名井神社の地に降り立ち、海部氏の祖神が祀ったそう。その後、伊勢神宮に呼び寄せられ外宮に祀られたが、伊勢神宮との関係性は深く、籠神社が元伊勢として今も崇拝されている所以だ。境内から漂ってくる凛とした空気は、訪れたものだけが感じ取れる気配。それは太古の昔から、現代まで籠神社が脈々と受け継いでいる神代だからこそ。日本を建国する基礎となった源流が、ここには確かにあるのだ。
奥宮眞名井神社。神代と呼ばれる時代から豊受大神が鎮座されている。スピリチュアルな場として人気。
1.本殿の造りは、最も伊勢神宮正殿に近い正式なもの。柱は丸く棟持柱、心御柱がある。屋根は前後二方向に勾配をもつ切妻造、千木の間にある勝男木は十本。2.拝殿正面。右の木は無患子、左の木は玉クス。
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